病棟は、障害者病棟、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟と、それぞれ役割に違いはありますが、いずれの病棟も「日常の生活に戻る・続ける」ことを見据えて、その方にとって最善と思われる目標を見極め、多職種チームと協働し、患者・ご家族さんの人生の一ページに関わらせていただいております。
また、当院に入院された方が、地域に戻られても安心して生活ができるよう、当院の訪問看護・隣接する介護老人保健施設だいもつとも密接に連携することを心がけています。
今後も、地域の方々により一層、信頼していただけるよう、また職員一人ひとりが安心してやりがいを持って働くことができる看護部および施設になるよう努力してまいります
看護部長 太田 圭子
(認定看護管理者)
看護部 基本方針
専門職業人として行動に責任を持つ
職員一人ひとりの生涯学習支援を行う
心理的安全性の高い職場環境作り
病院経営への積極的な参画を行う
1ICF推進による専門多職種間の連携強化 |
2看護管理者およびスタッフの育成とキャリアアップ支援の充実 |
3診療報酬改定への迅速な対応と施設基準の堅持 |
4心理的安全性に配慮した風通しのよい職場づくり |
5災害対策強化 |
・出会った患者さん一人ひとりを大切にして、心のこもった看護を届ける |
・ワークライフバランスを大切に、子育て中・介護中の方も仕事と私生活が両立できるように支援する |
・職員を大切に育成し、自律した看護師として各自がイメージするキャリアパスを実現できるよう支援する |
3階病棟は自宅での生活習慣や嗜好を尊重し、患者さんがその人らしく快適に入院生活が送れるよう環境を整えるとともに、多職種と連携しながら心を込めて、患者さん一人一人を大切に治療・ケアを行うことを大切にしています。
胃瘻や経鼻経管栄養の患者さん、気管切開を行っている患者さん、コミュニケーションが困難な患者さん、日常生活に介助が必要な患者さんが入院されています。しかし、決して寝たきりの入院生活ではなく、セラピストが行うリハビリテーション以外の時間にも、生活リズムが身につけられるような日常生活の維持を目標とする生活リハビリテーションを実施しています。
デイルームでは毎月、季節感を感じられる壁面にして(写真)、スタッフ手作りの輪投げや金魚すくい・棒体操や口腔機能維持のためのパタカラ体操をおこなっています。
また、セラピストと協働し、リハビリテーションを兼ねたレクレーションとして、運動会やクリスマス会などのイベントも実施しており、入院患者さん同士の交流の場にもなっています。
退院後の生活を見据え、入院中に退院後に関わる医療・介護スタッフと連携し、継続必要なケアや処置、リハビリテーションなどはご家族にも説明をさせていただきます。私達看護師は、リハビリテーションに懸命に励まれる患者さんと達成感や喜びを共有し、障害を抱え生活を送られる患者さん、ご家族が退院後も継続してその人らしい生活が継続できるよう、思いに寄り添い、支えられる存在であるよう努めています。
地域包括ケア病棟では、病状観察やそのケアだけでなく、住み慣れた地域でその人らしく生活できるよう、そして安心して退院できるよう多職種と連携して退院支援を行っています。入院中は、食事は椅子に座って食べること、排泄はできるだけトイレに行くこと、移動は適切な補助具を選定し、できるだけ自分で歩くことを目指し、その頑張りを応援しています。
外来では、診療の介助や診療に必要な問診やバイタル測定、検査介助、生活習慣病指導など多岐にわたる業務を行っています。それぞれの看護師が患者さまの声に寄り添い、丁寧な対応を心がけています。
正面玄関を入った広場では、看護の日の催しなど
様々なイベントを行っています。
部長室には、看護部長・副看護部長・教育担当科長・とともに看護部所属の歯科衛生士1名、公認心理師1名、看護部長室付け事務職員がいます。
歯科衛生士・公認心理師の専門職は、患者さんのケアや支援者として病棟で役割発揮しています。
多職種連携のチーム力が、尼崎だいもつ病院の患者・ご家族様にとって少しでも有効になるように、日々話し合いを行い研鑽しています。
新人看護職員時代(卒後1~2年)を、「看護の専門職としての基盤形成となる重要な時期」と考え、「新人看護職員臨床研修」を取り入れています。この新人教育においては、中心的役割を担う教育担当者の育成として、「教育担当者研修Ⅰ・Ⅱ」を法人組織的支援により実施しています。2020年度には「愛仁会キャリアラダー」を策定し、看護職員としての成長を支えています。
2023年度 看護職員臨床研修 スケジュール(実績)
研修各期 | 日程 | 内容 | 研修の様子 | |
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名称 | 目的 | |||
インプレイス期 | 看護基礎教育で習得した技術を、患者の特性に応じて正確かつ安全に実施し、より確かな技術力とする | 4月 | 辞令交付 看護部長挨拶・自己紹介・部署紹介 新人看護職員臨床研修の進め方 社会人としてのマナー 看護倫理 専門職業人としての基本的態度 医療安全の基本的知識 感染管理の基本的知識 口腔ケア(歯科衛生士担当) 電子カルテ操作(看護部編) バイタルサイン測定 血糖測定 施設基準・診療報酬の理解(リハと合同研修) 回復期リハビリテーション病棟の理解 障がい者病棟の理解 陰部洗浄・おむつ交換 リハビリテーションの理解 移乗介助・車椅子移送 フィジカルイグザミネーション フィジカルアセスメント(症状アセスメント) 医療安全(薬剤科・放射線科) リフレクション(2週間の振り返り) 回復期リハビリテーション病棟について(リハと合同) ・診療業務手順 ・入院時合同評価、初回カンファレンス ・2か月目、退院カンファレンス 食事療法について 経管栄養 リハビリテーション専門職・多職種の理解 |
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5月 | 嚥下障害 採血 FIMについて 導尿・膀胱留置カテーテル 酸素療法・吸引・12誘導 メンタルヘルス①(臨床心理士) リフレクション(2か月の振り返り) |
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6月 | 褥瘡ケア・ポジショニング 注射、ルート確保、点滴 リフレクション(3か月の振り返り) |
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アクティブ期 | 新人看護職員として到達すべき技術を、正確かつ安全に実施できる能力を養う。また組織人として行動できる力を養う。 | 7月 | メンタルヘルス②(臨床心理士) リフレクション(4か月の振り返り) |
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8月 | ★母校訪問の期間 医療安全(KYT) 高次脳機能障害の理解と関わり方 急変対応 リハビリテーション栄養について |
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9月 | 多重課題 リフレクション(6か月の振り返り) |
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10月 | 輸血療法研修 リフレッシュ研修準備 リフレッシュ研修(運動会) |
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チャレンジ期 | 技術習得において、患者の障害別特性を踏まえ、症状、検査、治療、処置等の技術が正確、安全に実施できる能力を養う。自己の新人看護師臨床研修のありようを振り返り、ラダーレベルⅡに向けて自己の課題を見出す。 | 1月 | 介護保険制度の基本的知識 リフレクション(10か月の振り返り) |
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3月 | メンタルヘルス③(臨床心理士) まとめの会 新人看護職員臨床研修終了証授与式 |
青字の内容は、セラピストさんと合同の研修です。
愛仁会グループ看護部のめざす看護師像に向かって、看護師への能力開発を体系化するものです。
「看護実践能力」、「組織的役割遂行能力」、「教育・研究能力」の3つの能力とレベルⅠ~Ⅴの5つの習熟段階を表す(愛仁会グループ看護師キャリアラダー体系図 参照)統一された指標に基づき、段階に応じた能力獲得のための教育を明示し、レベルに応じた教育を受け、看護師個人の能力を担保し個々の看護師は主体的な学習とキャリアアップに向けて能力に応じたレベルの到達を可能とします。また、組織にとっては、個々の看護師を支援し、患者や利用者等への安全で安心な看護の提供や質担保につなげます。
病院見学・インターンシップをご希望の方(新卒、既卒不問)は下記よりお申し込みください。